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労災制度による補償

 労災制度は、「労働者災害補償保険法」に基づいて設けられた保険制度です。労働基準法に規定されている「業務上の災害」が発生したときに、国が労働者に対して必要な補償を行う制度のことです。

1 労災が認められると、どのような補償が受けられるの?

 被災者本人には、5種類の補償があります。
 遺族には、2種類の補償があります。

1 被災者本人に対する補償

  1. ①療養補償給付
     労働者が業務上の疾病等によって、療養が必要な場合に認められる治療費等の補償です。
  2. ②障害補償給付
     業務上の災害によって、後遺障害が残った場合に認められます。
     障害等級によって、給付内容が異なり、第1級から第7級までは年金、第8級から第14級までは一時金が支払われます。
  3. ③休業補償給付
     業務上疾病等の療養のため労働することができないときに認められます。
     請求時に仕事をしているかどうか、請求時の年齢は関係ありません。したがって、会社を辞めた後、長期間経過していても、石綿肺にかかっていることがわかった場合には、元労働者が休業補償を請求することができます。
  4. ④傷病補償年金
     療養開始後、1年6か月経っても疾病が治らず、障害の程度が疾病等級に該当するときに認められます。
  5. ⑤介護補償給付
     障害の程度が重度のため、常時介護または随時介護が必要な場合に支給されます。

2 遺族に対する補償

  1. ①遺族補償給付
     労働者が業務上の疾病等によって死亡した場合に認められます。
     遺族補償年金と遺族補償一時金があります。
  2. ②葬祭料
     労働者が業務上の疾病等によって死亡した場合は、葬儀費用も給付されます。

2 労災補償はどのような場合に受けられますか?

 補償が受けられるのは、次の2つの要件が必要です。

  1. ①労働者であること
     労災制度は原則として、「労働者」を対象としています。 労災制度には、「特別加入」という制度があり、特別加入していた場合、事業主、請負人、一人親方など、本来の意味では「労働者」ではない方達も、労災請求ができます。
  2. ②業務災害であること
     業務災害と認められるためには、「業務」が原因となったことが必要です。

3 申請手続きは難しくないですか?

I 申請するところは、勤めていた会社(事業所)のある(あった)地域を管轄する労働基準監督署です。

II 申請手続きに必要なものは、次のとおりです。

1 診断書

2 従事歴申告書

3 雇用保険「被保険者総合照会」

4 年金「被保険者記録照会」

5 休業補償給付請求書

6 その他の書類など

  1. ①療養補償給付たる療養の給付請求書
  2. ②療養給付たる療養の給付を受ける指定病院等(変更)届
  3. ③石綿小体測定検査(病理)自費(31,500円)
  4. ④中小零細事業者、一人親方の特別加入の場合、事務組合の証明が必要です。

 このように、申請書類が多く、資料の収集が大変な方もいらっしゃるかも知れません。
 そのような場合には、お気軽に弁護団にご相談ください。
 連絡先はこちらです。
 費用については、こちらのページをご覧ください。