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『元従業員による(株)ノザワに対する石綿被害の損害賠償請求訴訟で和解が成立しました!』

2020/06/08 更新

    はじめに

私たち弁護団は,平成30年10月17日,1969(昭和44年)~1971年(昭和46年)まで大手建材メーカーである(株)ノザワに勤務し、稼働中の石綿曝露が原因で石綿疾患に罹患し方のアスベスト被害について,(株)ノザワに対して安全配慮義務違反による損害賠償請求訴訟を提起し,最終的に約1800万円の賠償金及びその年5分の遅延損害金の支払いを求めていました。

 

この訴訟について、令和2年5月12日に,(株)ノザワが遺族に対し和解金を支払うことを内容とする和解が成立しました(和解金額は秘匿する約束をしているため非公表です)。

 

同じ被災者については、既にご報告したとおり、(株)ノザワへの訴訟のほかに、別途国に対して石綿疾患に罹患したことの慰謝料を求める国家賠償請求訴訟を提起しており、国に対する訴訟は既に解決して賠償金を受領しています。

※国との訴訟,(株)ノザワへの提訴時の記事はこちらをご覧ください。

 

今回の(株)ノザワとの和解をもって、被災者が受けたアスベスト被害に関して、労災補償とは全く別に、国と(株)ノザワから生前の被災者とご遺族にご満足いただける十分な賠償金が支払われることとなり、アスベスト被害に関する訴訟を全て解決することができました。

 

②事案の内容

(株)ノザワは,国内の大手建材メーカーで,石綿含有の吹付材やスレート,ケイカル板,左官が使用する混和材等の多様な石綿含有建材を製造販売し,建設工事も請け負っていた企業です。北海道では富良野に石綿鉱山を保有し,工場も保有していました。また,札幌にも遅くとも昭和34年時点で営業所が存在していたことが確認されています。

 

本件の被災者は,(株)ノザワに雇用されていた当時,札幌市東区の倉庫内で石綿含有スレート板、石綿含有スレート波板の切断加工をした際や,建築作業現場における石綿吹付け作業の補助をした際に石綿粉塵を吸込み,これが原因で平成28年2月に悪性胸膜中皮腫にり患しました。提訴後の平成30年11月に悪性胸膜中皮腫が原因で亡くなられました。

 

訴訟提起後,(株)ノザワは,被災者が同社のもとでアスベスト粉塵を吸い込む作業をしていた事実について,「知らない」という答弁をしていました。何十年も前の話なので,元勤務先企業が「石綿を吸い込むような作業をしていたか分からない」と言ってしまえば,裁判で勝つためには被災者側が当時の作業環境を立証しなければなりません。一般的にアスベストの潜伏期間は数十年に及ぶため,アスベスト被害を立証するということは,数十年前の作業環境を立証しなければならないことを意味し,時間の経過による証拠の喪失,事情を知る証言者の不在といった問題に突き当たります。

こうした被災者側の苦境を奇貨として,責任を追及された企業は,石綿曝露環境について事実関係を否定したり,分からない等ということが多いのです。

こうした事態になることは予め予想されていましたので,私たち弁護団は,手分けして当時の作業環境を証言していただける証人の方に話を聞きに行き,予め証拠化する作業を済ませておきました。

 

こうした立証活動の積み重ねにより,(株)ノザワはついに和解に応じる意向を示し,解決に結びつきました。

 

残念ながら,被災者御本人は(株)ノザワの訴訟提起後間もなく亡くなられてしまいました。悪性胸膜中皮腫の診断を受けてから3年も経たっていませんでした。私たちが被災者からご依頼を受けたときには,歩行をしたりお話をすることは普通にされていたのですが,中皮腫は予後が悪く,非常に進行が速い病気で,あっという間に亡くなってしまいました。

まだ70代で,アスベストを吸い込まなければ今でも普通に人生を満喫しておられたと思います。アスベスト被害の悲惨さを目の当たりにした思いです。

 

    アスベスト被害でお困りの方へ

現在は、アスベストが原因で病気を発症した際に,裁判実務上国や元勤務先等に責任が認められると思われる事案であっても、こちらから請求しなければ、国からも企業からも適切な損害賠償金を受領することができません。

 

また、直接石綿を加工する作業に従事していなくても、過去の勤務中にアスベスト粉じんを吸い込み,それが原因で石綿疾患に罹患した場合には、国または雇用企業に対して労災とは別に損害賠償が認められる可能性があります(国か雇用企業か、どちらかに対する請求のみも可能です)。

 

これらの損害賠償は、労災とは別に受領することができるものです。

対象となる病気(中皮腫、肺がん、石綿肺、良性石綿胸水、びまん性胸膜肥厚)に罹った方で、過去の勤務中にアスベストを吸った可能性がある方、または被災者のご遺族は、お気軽に当弁護団へ電話等でご連絡ください。

 

また,勤務以外の機会にアスベストを吸って石綿疾患に罹患した場合も,粉塵を吸ったときの状況が特定できる場合には,何等かの法的救済が可能な場合もありますので,まずはご相談ください(但し,いわゆる環境ばく露―いつ石綿疾患に罹患する原因となったアスベスの粉塵を吸い込んだのか分からない方の場合,国等への賠償請求は難しいです。この場合,行政手続き上の救済はありますので,ホームページ内の「法的手続きについて」の「アスベスト(石綿)救済法に基づく給付の請求」の頁をご覧ください)。

 

ご相談は無料です。

(弁護士 佐藤敦,弁護士 段林君子,弁護士 齊藤佑揮,

弁護士 成田悠葵,弁護士 小泉純,弁護士 横山浩之)