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2020年8月28日(金)首都圏建設アスベスト神奈川第2陣訴訟・東京高裁判決についての声明

2020/09/01 更新

声     明

                      2020年8月28日

北海道建設アスベスト訴訟原告団

北海道建設アスベスト訴訟弁護団


1 本日、東京高等裁判所第20民事部(村上正敏裁判長)は、首都圏建設アスベスト神奈川第2陣訴訟について、国と建材メーカーの責任を認める判決を言い渡した。 

2 本判決は、建設アスベスト訴訟における高裁判決としては6件目の判決であるが、国の責任については、これまでの高裁・地裁の判断と同じく、1975年以降の、建設作業従事者の石綿被害防止のための国の規制権限不行使の違法を明確に断じ、さらに責任を負うべき被災者の範囲について、労働者ばかりでなく一人親方や個人事業主に対する責任も認めた。これで、6つの高裁判決のうち5つの判決が、一人親方らに対する国の責任を認めたことになる。

3 また、本判決は、石綿含有建材の有害性を十分認識しながらその製造販売をし続け原告らを重篤な疾患に罹患させた建材メーカー3社の責任も明確に認めた。

これで、6つの高裁判決のうち5つの判決で建材メーカーの責任が認められたことになるから、石綿含有建材の高いシェアを有していたメーカーのアスベスト被害に対する責任は、もはや争う余地がなくなったものと言える。

4 先日、最高裁は、この訴訟の先行訴訟である首都圏建設アスベスト神奈川第1陣について、一審原告ら、国、メーカーらそれぞれからなされた上告受理申立に対して、上告受理・不受理の決定をするとともに、本年10月22日に口頭弁論を開くことを当事者に通知した。

これまでなされた6つの高裁判決の中で、唯一一人親方との関係で一審原告らが敗訴した神奈川第1陣高裁判決について、最高裁が一審原告らの上告を受理したことから、国については、一人親方等に対する責任を含めて、規制権限不行使の責任が認められることはほぼ確実な状況である。

    また、原審でメーカーの責任が否定された原告について上告受理されていることから、メーカーとの関係でも、最高裁が、原審よりも救済される原告の範囲を広げる判断をする可能性も高くなっている。

5 国及び建材メーカーらは、このような最高裁判決をめぐる情勢もふまえて、本判決を真摯に受け止め、上告することなく、速やかに解決するとともに、石綿被害者補償基金制度を創設するなど、石綿被害の全面救済を図るべきである。また、国は、解体・改修工事等、建設現場でのアスベスト飛散を完全に防止するために万全の対策を行い、将来の被害発生を防止すべきである。

6 北海道建設アスベスト訴訟原告団、弁護団は、全国の建設アスベスト訴訟をはじめとするアスベスト被害に関する訴訟との連帯を一層強め、すべてのアスベスト被害に対する国とメーカーの責任を一層明確にし、アスベスト被害が全面的に救済されるよう全力を尽くすことをここに決意するものである。 

                                     以 上